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滑川大滝 [滝]

滑川大滝は山形・福島の県境に横たわる吾妻連峰の山形県側中腹にあります。
名前の通りナメの岩盤を流れ落ちる、落差80メートル(100メートルという説もあり)の巨大で優美な滝です。

日本の滝百選の中でも評判が上位にランクされるこの滝を訪ねることは、私の強い願望として心の奥底にくすぶり続けていました。

そして、ようやく訪れる機会を得たのでした。

吾妻連峰の一切経山と家形山を登り終えた私は、車で浄土平の登山口を後にして山形県側の秘湯である滑川温泉を目指しました。
磐梯吾妻スカイラインを下って国道13号を米沢方面に車を走らせます。

県境の東栗子トンネル付近で滑川温泉方面の入り口を見落としてしまうという小ポカをやらかしましたが、無事に温泉への林道入口にたどり着きます。
林道は舗装路でしたが、狭くて対向車との行き違いが困難だったり、谷側がガードレールなしの断崖だったりと気の抜けないドライブが続きました(^_^;)

滑川温泉の一軒宿である「福島屋」さんの駐車場に車を置かせてもらい、登山の身支度をして出発です。
宿の裏手の吊橋を渡って登山道に取り付きます。
これがいきなりの急登でたちまち汗だくです。
ひと山登ってさらに過酷なドライブをしてきた身にこれはつらい‥。
下山してくる山ヤさんや山菜採りの人と何人かすれ違いました。

20分ほど登って尾根に着くと、そこが滑川大滝の展望台です。
距離はあるのに滝の音がかなり大きく聞こえてきます。
しかし、ここは展望台というわりには周囲の木々がジャマをして、滝は落ち口付近の上部しか見えません(><)

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このように展望台からだと滝の上部しか見えません

事前にネットで調べるとここから滝のある大滝沢へ下降して、さらに上流に遡って滝壷付近まで行けるそうです。
山ヤの血がうずきます。
これは滝壷まで行くしかないでしょう!

展望台には沢へ下る踏み跡入り口と案内板がありました。
踏み跡をしばらく下ると、木の間から滝の全景が突然目に飛び込みます(^_^)/
登山の心得があまりない人でも、ここまでは足を延ばすことをおススメします♪

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大滝沢下降路途中より望む滑川大滝の全景

これは以外とラクに行けそうかな?と思いましたが、その思いはあっさり裏切られます。
踏み跡はすぐにトンデモな下りになり、ときには木の枝や根っこにつかまりながら、難儀の急下降がしばらく続きました(TωT)

やっと沢身にたどり着きました。
滝がナメ滝なら沢もナメ沢です。
しかし、上流に向かう適当な踏み跡が見つかりません‥。
それでも何とか滝壷まで行きたいと思う気持ちは強まるばかり。
幸い水深は浅く、流れもさほど強くないので、右岸左岸と渡渉を繰り返し、適当に歩けそうな箇所を拾って上流へと進みます。
できれば沢シューズなどそれなりの足固めをすれば問題なしですが、トレッキングシューズでも何とかなりそうです。
その代わり靴の中はずぶ濡れになりましたが(iДi)

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こんなナメ沢を遡上して滝壷へ向かいます

ひときわ滝の音が大きくなって、新緑に覆われた谷の向こうにようやく滑川大滝が姿を現しました。
沢を遡り始めてから15分ほどかかって、待望の滝壷に到着です\(^_^)/

「デカイ‥!」

私はしばらく呆けたように滝を見上げていました。
今まで全国を巡って数々の滝を見てきましたが、これだけ掛け値なしに感動した滝も久しぶりです。
ナメ滝といってもスケールは一級品で、音もハンパではありません。

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滝壷から見上げた滑川大滝、絶景です!

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落ち口付近のアップ 細かい水の粒が陽光にキラキラ輝きます!

ここにいるのは私一人だけ。滝を独り占めしたようで上機嫌です♪
水しぶきを避けながら写真撮影をしたりして、30分ほど滝壷で至福のときを過ごしました。
後ろ髪引かれる思いで滝壷を後にします。

念願の滑川大滝探訪を成し遂げることができ、満足感に浸りながら往路を戻ります。
ふと、周囲に誰もいないのでクマに遭わないかと心配し始めたことが、高揚した気分に水を差すのでした。


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